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米で始まった「5G」先陣争い : 西八王子店 | iPhone修理・ガラス交換ならリペア本舗

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2018年10月23日
米で始まった「5G」先陣争い : 西八王子店

米国で早くも次世代通信規格「5G」を利用したサービスが始まる。
米ベライゾン・ワイヤレス(ベライゾン)が世界最初の5Gサービス「5Gホーム」を10月1日から開始するのだ。
対象地域はヒューストン、インディアナポリス、ロサンゼルス、サクラメントの4都市。
同サービスは携帯端末向けではなく、オフィスや自宅への「固定5Gサービス」。
通信速度は平均1秒当たり300メガビット(最速は1秒当たり1ギガビット)を予定している。
一方で携帯電話事業でベライゾンを追う米AT&Tは年内に5Gモバイルの商用サービス開始を宣言しており、米国はいよいよ5G商戦が幕開けとなる。
 

 
■ストリーミング端末をバンドル
ベライゾンがオンラインによる先行申し込みを始めたのは9月13日。料金は月額50ドルで、キャンペーンにより最初の3カ月は無料となっている。ストリーミング端末として米アップルの「アップルTV 4K」または米グーグルの「クロームキャストウルトラ」が無料で提供される。こうした端末を使えば、「ユーチューブTV」や「アップルTV」、「Hulu(フールー)」、「Netflix(ネットフリックス)」など多彩なオンライン・ストリーミング放送を楽しめる。
米国ではCATVや衛星テレビ放送の加入者が減り、ストリーミング放送の視聴者が増えている。これまでスポーツ生中継はCATVや衛星テレビ放送が強かったが、ユーチューブTVや「プレイステーションビュー」などが4大ネットワーク(ABC、CBS、FOX、NBC)の生放送を流すようになり、その牙城を切り崩している。一方、ネットフリックスや米アマゾン・ドット・コムの「アマゾンビデオ」は独自番組を量産し、逆にストリーミングでなければ楽しめない番組も増えている。ベライゾンの5Gホームは当面、こうしたCATVや衛星テレビ放送離れの視聴者を狙うわけだ。
 
■独自規格という「奇策」で先行優位を狙うベライゾン
ベライゾンが世界初の商用サービスにこぎ着けられた理由は、独自の5G方式を選択する「奇策」を採用したためだ。ベライゾン・コミュニケーションズ社最高財務責任者(CFO)のマット・エリス氏は過去の決算発表で「(5Gは)すでにプレ・コマーシャル・トライアルが終了しており、28ギガヘルツ帯を利用して固定5Gサービスを開始する」と語っており、業界初のサービス開始に強い意欲を示してきた。5Gホームでも28ギガヘルツ帯を利用している。
固定ブロードバンドといえば、日本では光ファイバーが一般的だ。しかし米国は国土が広く、電話局が遠く離れていたりする。携帯基地局から直接家庭やオフィスに「無線」でブロードバンドを展開できれば、光ファィバーなどより初期投資や保守コストを抑えられる。電話会社は現状で家庭向けCATVネットワーク(光同軸混合網)に遅れをとっているが、固定無線ブロードバンドを展開できれば同等に競争できる。ベライゾンが5Gによる無線ブロードバンドを固定サービスで最初に展開するのは、そうした思惑があるからだ。
しかし5Gの標準化団体である3GPPによる技術規格の策定には時間がかかる。それを待ってサービスを開始すると、他社に先行できない。そこでベライゾンは、3年前から機器ベンダーやサービス事業者とイニシアチブを立ち上げて、独自の5G方式を検討し今回のサービス開始にこぎ着けた。
同社はなぜ、そこまで先行サービスに固執するのだろうか。それは現行の通信規格である「LTE」の黎明(れいめい)期にサービスを先行して開始し、他社が追いつくまでの数年間で優位なポジションを確立したからだ。5Gでも同社は「他社に先行」して、優位なポジションを確立しようとしている。2018年度は「5G整備に170億ドルから178億ドルを投じる」との強気の投資計画も準備している。
とはいえ、国際標準を無視しているわけではない。同社は3GPPで積極的に活動しているし、独自規格を採用するのはあくまでも国際標準に左右されない固定5Gだ。モバイル向けは3GPPが策定する5G規格に準じ、整備が進めば適宜導入していく。
ただ、モバイル向け5Gでは「ミリ波」と呼ばれる波長がミリメートルの周波数を利用して容量を確保する。ミリ波は長距離伝送が苦手で建物内には届かないという欠点がある。そのためモバイル5Gでは、既存の携帯周波数とミリ波を併用する必要がある。
ミリ波のモバイル5Gで都市部をカバーしようとすれば、数百メートルごとに小型基地局を配備する必要がある。実際、ベライゾンは都市部で「1000-foot interval」と呼ばれる300メートルごとのミリ波ネットワーク設計を考えている。既存の携帯基地局は数キロメートルごとに設置すればよい。これに比べミリ波ネットワークの整備は難しく、モバイル5Gを先行させるのは容易ではない。サービスを先行させるなら「固定無線5G」と決めた格好だ。
 
■モバイル5Gで先行狙うAT&T
一方、ベライゾンを追う米携帯電話2位のAT&Tは「モバイル5G」で業界初の商業サービスを準備している。先行サービス地域は全米12都市を予定していたが、ベライゾンを強く意識して「18年末までに6マーケットでモバイル5Gを開始する」と前倒しした。
ただ、前述のようにミリ波ネットワークの整備は容易ではない。実際、AT&Tのミリ波伝送実験でも、150メートルしか届いていない。AT&Tは利用周波数を明らかにしていないが、モバイル5GではLTEとの組み合わせが必要で、ネットワーク構成は複雑になる。音声はLTEを使い、データ通信だけ5Gでカバーする形になるだろう。
年内にモバイル5Gを開始すると息巻いているが、実際のところ広域整備は難しい。年内にごく一部の地域でモバイル5Gを開始する「ソフトローンチ(本サービスまでのつなぎ)」になると予想されている。それでもモバイル5Gで正面突破を狙うだけに、AT&Tの18年の設備投資額は、220億ドルに達する見込みだ。
米携帯業界3位のTモバイルUSは18年4月に米スプリントとの経営統合に合意した。米連邦通信委員会(FCC)の承認は長期化しそうで、TモバイルUSは難しい判断を迫られている。
19年にはベライゾンとAT&Tの5G商戦が本格化するが、統合の行方がわからないTモバイルUSとしては本格的な設備投資は実施できない。しかし、TモバイルUSの最高執行責任者(COO)であるマイク・シーベルト氏がFCCに提出した統合審査の書類をみると、「統合後」設備プランがおぼろげながら見えてくる。
 
早期に経営統合が認められ新TモバイルUSが成立すれば、
(1)家庭向けワイヤレスブロードバンドを24年までに全米の52%で整備する
(2)これらはCATV大手の米チャーター・コミュニケーションズ社の営業地域の64%、やはりCATV大手である米コムキャストの営業地域の68%をカバーする
(3)21年までに固定5Gで190万顧客を、24年までに950万顧客を獲得し、全米第4位の固定ブロードバンド事業者を目指す――と書かれている。
 
ただしワイヤレスブロードバンドは、平均速度が1秒当たり100メガビットにとどまる。24年までに整備する人口カバーで2億5000万人に1秒当たり300メガビット、同2億人に500メガビットで提供するとしている。つまり経営統合が認められても、ベライゾンが10月から始める5Gホーム並みの5Gサービスを提供するには24年までかかると予想できる。

TモバイルUSがAT&Tやベライゾンと単独で競合するよりはスプリントと統合した方が有利ではあるが、5Gサービスで大きく出遅れることは避けられない。なお、TモバイルUSに吸収される側のスプリントは設備投資について具体的な言及をしていない。
 
■5Gサービスも動き出す
商用通信サービスの開始にともない、5Gならではの新サービスも注目される。18年8月8日、投資家向け会議で、ベライゾンのローナン・ダン上級副社長は「19年から21年ぐらいにかけて、通信容量の拡大と新アプリケーションを体験できるだろう。普通は容量が拡大すると人気のサービスを拡充するが、5Gでは逆になる。それぞれの顧客が自分自身の専用ネットワークを自前で運用するようなパーソナライズ環境を提供するために容量拡大を利用するだろう」と語っている。
同氏は、5Gでレジなし小売店のようなあらゆるモノがネットにつながる「IoT」を活用した店舗や電子小売店が普及し、電子商取引(EC)と同じようにリアルタイムで顧客情報の把握や商品の推奨ができるようになったり、また広帯域で在宅やオフィスを問わず高度な遠隔医療が実現したりする一方、オンラインゲームはニアリアルタイムの仮想現実(VR)ゲームなどが登場し、業界が一変するだろうと予想している。
モバイル5Gで設備投資を増加させているAT&Tも、5Gの狙いは企業向けのB2Bサービスの充実にあると述べている。各社とも5Gネットワークをベースに人工知能(AI)やエッジコンピューティングによる企業サービスの世代革新を模索している。
いち早く商用サービスに突入する米国を追って、日本でも20年のオリンピックに向け携帯各社が5G網の整備を進めている。KDDIは多数のカメラを使ったVR放送実験をプロ野球中継で実施した。NTTドコモはソニーなど大手6社と「5Gオープンクラウド」の実験を進めるなどサービス開発が広がり始めている。
LTEによりモバイルでクラウドを利用する時代に突入した。5GではスマートホームやスマートシティーなどAIやIoTが期待されている。これまでとは大きく異なるサービスの開発競争が活発化しそうだ。
 
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